映画「それでもボクはやってない」FANSITE

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社会問題をテーマにした話題にした「それでもボクはやっていない」。見たものへ投げかける問いは痴漢冤罪への考え方を全国に広めたといっても過言ではありません。

絶望の中にあってそれに立ち向かうヒトの尊厳を主人公である加瀬亮が見事に演じきっており、日本の司法や裁判における闇を事細かに表現した作品である。

このサイトは映画「それでもボクはやっていない」に感化された管理人が個人的に立ち上げたファンサイトです。

映画のデータベースから、冤罪痴漢についても書いています。

映画「それでもボクはやっていない」

周防正行監督による、『Shall we ダンス?』以来10年ぶりの新作映画。前作の封切り後、時間をかけて続けた地道な調査活動を踏まえ、自ら「どうしても作りたかった」という、日本の刑事裁判、人質司法に疑問を投げかける社会派の作品である。監督は、2002年(平成14年)に東京高裁で逆転無罪判決が出された事件をきっかけに痴漢冤罪(ちかんえんざい)に関心を持ち始めた。自ら取材した数多くの冤罪事件の実在エピソードを作品中にちりばめるなど、痴漢冤罪事件を通じて、日本の被疑者取調べと刑事裁判の、人権軽視の実態を映像化している。

2007年(平成19年)8月には、第80回アカデミー賞・外国語映画部門に日本代表作品としてエントリーされた。また、同年5月には、スイス・ジュネーブで開催された国連の拷問(ごうもん)禁止委員会に合わせて現地で上映され、委員の過半数が映画を鑑賞したという。

また、主人公のモデルとなった一人に2005年(平成17年)、JR横浜線の電車内で女性に痴漢をしたとして逮捕・起訴された男性がいる。男性は無罪を主張したが、2007年(平成19年)の一審で有罪判決が出され、懲役1年6ヵ月の実刑を言い渡された。『それでもボクはやってない』公開から2週間というこの時期に、痴漢の被疑としては異例の実刑判決が出されたことで、周防監督は男性の妻に「私の映画が裁判官の心証に影響したかもしれない。」と詫びた。男性は控訴、上告したが、2008年(平成20年)12月に最高裁判所は上告を棄却し、有罪が確定した。この事件に関しては、テレビ朝日 『報道発 ドキュメンタリ宣言スペシャル』(痴漢事件で涙の収監「それでもパパはやってない」 = 2009年(平成21年)10月25日付放送)にて放送された。

   周防正行監督が10年のブランクを経て完成させ、これまでの作風を一変させた社会派の1作。電車内で痴漢の容疑をかけられた青年が、無実を訴え続けるも、証拠不十分のために起訴されて裁判で闘い続けることになる。監督が痴漢冤罪事件を取材して練り上げた物語だけあって、細部まで綿密にリアルな展開。これまでの裁判映画では描ききれなかったシーンがいくつも登場し、最後まで観る者を惹きつけて離さない作りになっている。
留置場での日常は、経験していない人には驚きの連続だが、最もショックなのは「疑わしき者は有罪」という警察や裁判所側の姿勢。取り調べでの自白強要はともかく、冷静に判断しそうになった裁判官が急に左遷されてしまうエピソードが強烈だ。被告人の青年役を演じる加瀬亮を中心に、キャスト陣もそれぞれの役を好演。電車内での痴漢に関わらず、ちょっとした運命によって、その後の人生が一変してしまう怖さは、本作を観た人すべてが感じるはずだ。

ストーリー

就職活動中の金子徹平(加瀬亮)は、会社面接に向かう満員電車で痴漢に間違えられて、現行犯逮捕されてしまった。徹平は警察署での取調べで容疑を否認し無実を主張するが、担当刑事に自白を迫られ、結局拘留されてしまうことになる。さらに検察庁での担当副検事の取調べでも無実は認められず、ついに起訴されてしまった。徹平の弁護に当たるのはベテラン弁護士・荒川(役所広司)と、新米弁護士・須藤(瀬戸朝香)だ。徹平の母・豊子(もたいまさこ)や友人・達雄(山本耕史)たちも徹平の無罪を信じて動き始めた。やはり痴漢冤罪事件の経験者で今でも自分の無罪を訴え続けている佐田(光石研)も協力を惜しまないと言う。一同はまず事件当時、徹平のことを「犯人ではない」と駅員に証言した女性を探そうとするが、見つからなかった。そんな中、ついに徹平の裁判が始まる。幸運なことにこの裁判は、公平な判決を下すことで有名な裁判長が担当することになった。そして荒川たちの追及によって明らかにされていく警察の杜撰な捜査内容。一見状況は徹平側に有利に進んでいるように見えた。しかし、途中で裁判長が交代することになり、俄かに雲行きは怪しくなっていく。

キャスト

  • 金子徹平(濡れ衣を着せられた主人公):加瀬亮
  • 荒川正義(徹平の主任弁護人で元裁判官):役所広司
  • 須藤莉子(徹平の弁護人):瀬戸朝香
  • 金子豊子(徹平の母):もたいまさこ
  • 斉藤達雄(徹平の親友):山本耕史
  • 青木富夫(徹平の住むマンションの管理人):竹中直人
  • 大森光明(徹平の公判担当裁判官=1人目):正名僕蔵
  • 室山省吾(徹平の公判担当裁判官=2人目):小日向文世
  • 古川俊子(痴漢被害者の女子中学生):柳生みゆ
  • 土井陽子(徹平の元彼女):鈴木蘭々
  • 小倉 繁(徹平の大学時代の先輩):野間口徹
  • 佐田 満(別の痴漢冤罪事件の被告人):光石研
  • 佐田清子(佐田の妻):清水美砂
  • 広安敏夫(佐田の控訴審担当裁判長):大和田伸也
  • 田村精一郎(徹平の母から相談された弁護士):益岡徹
  • 浜田 明(徹平が呼んだ当番弁護士):田中哲司
  • 市村美津子(徹平の無実を知る目撃者):唯野未歩子
  • 月田一郎(徹平が「現行犯逮捕」された際の目撃者):田口浩正
  • 西村青児(留置担当警察官):徳井優
  • 山田好二(取調べの担当刑事):大森南朋
  • 和田精二(山田刑事の上司):田山涼成
  • 三井秀男(留置場での同房者):本田博太郎
  • 新崎孝三(徹平の公判立会検事):尾美としのり
  • 宮本 孝(徹平の捜査担当副検事):北見敏之
  • 板谷得治(傍聴人):高橋長英
  • 北尾 哲(傍聴人):山本浩司
  • 平山敬三(徹平を警察官に引き渡した駅員):石井洋祐
  • 広瀬邦彦(特例判事補):野元学二
  • 本田大輔
  • 高橋和勧
  • 矢島健一
  • 今井茂雄
  • 林田麻里
  • 菅原大吉
  • 鈴木浩介
  • 桂木悠希

スタッフ

  • 監督・脚本:周防正行
  • 製作:亀山千広
  • プロデューサー:関口大輔、佐々木芳野
  • エグゼクティブプロデューサー:桝井省志
  • 企画:清水賢治、島谷能成、小形雄二
  • 撮影:栢野直樹
  • 美術:部谷京子
  • 編集:菊池純一
  • 音楽:周防義和
  • 照明:長田達也
  • 整音:郡弘道、米山靖
  • 装飾:鈴村高正
  • 録音:阿部茂
  • 助監督:片島章三

受賞

2007年(平成19年)度の以下の映画賞を受賞する。

  • 第31回山路ふみ子映画賞:監督賞
  • 第3回SARVH賞
  • 第32回報知映画賞:最優秀邦画作品賞、最優秀主演男優賞
  • 第20回日刊スポーツ映画大賞:作品賞、監督賞
  • 第31回日本アカデミー賞:優秀作品賞、優秀監督賞、優秀脚本賞、優秀主演男優賞、最優秀助演女優賞(もたいまさこ)、優秀音楽賞、優秀撮影賞、優秀照明賞、最優秀美術賞(部谷京子)、優秀録音賞、最優秀編集賞(菊池純一)
  • 第81回キネマ旬報ベスト・テン:日本映画ベスト・ワン、作品賞、監督賞、脚本賞、主演男優賞
  • 第50回ブルーリボン賞:監督賞、主演男優賞
  • 第62回毎日映画コンクール:日本映画大賞、監督賞
  • 第17回東京スポーツ映画大賞:監督賞、助演男優賞(正名僕蔵)
  • 第29回ヨコハマ映画祭:作品賞、監督賞、主演男優賞